PICNIC

DETAIL

空間の原風景は、幼い息子と見上げた公園の深緑の木漏れ日。息子と共有した光の風景を、暮らしの中に取り込みたいと考えた。
敷地は住宅密集地にある袋小路の奥。三方を隣家に囲まれ、南側は擁壁で4m下がっているものの、将来的に分譲されて建て替わることが予想される不確実な環境であった。そのため、周囲に依存するのではなく、天窓から光を取り込み、室内に「半屋外」空間を創り出す計画とした。
平面は矩形を南北に分割し、北側(幅2730mm)には水回りや和室、主寝室などの生活機能を集約、南側(幅3000mm)はLDKを含む3層吹抜けとし、その中に書斎と2つの個室のヴォリュームをスキップフロア状に浮かせ、間を縫うように階段を配置した。3層吹抜け部分には外壁面と個室ヴォリュームの間には天窓を設けている。ラフな素材で仕上げたヴォリュームの隙間を抜ける自然光が、木漏れ日のような陰影となって1階のリビングに落ちる。また室内に直接植栽を地植えしたり、植物をで屋外のイメージを強調した。
ヴォリュームを縫うように配した階段を上り、浮遊するヴォリュームの間を移動する過程で、植栽を見下ろす視点や空を切り取る窓など、視界や光の角度、家族との距離感が移り変わり。この立体的な空間構成により、住まいの中に連続的で変化のあるシークエンスが展開する。
周囲の環境変化に左右されない空間の中に、原風景である光と自然の気配を再現した。リビングに居ながらにして屋外を感じ、ふと視線を上げれば、家族の記憶と重なる風景がそこにある住まいである。

用途

住宅

所在地

大阪府枚方市

竣工

20166

規模

115

区分

新築

構造

木造

写真

河田弘樹