リム・シンクロニシティ

DETAIL

夫婦と小学生の男の子が暮らすマンション最上階住戸のリノベーション。
LDKと主寝室、予備室からなる主要エリアはスケルトンまで解体しながら更新し、水回りと寝室(既存エリア)の改修は最低限に留め、コストを抑制した計画としている。玄関からバルコニーまで引き込んだ「通り土間」は、既存エリアと主要エリアを切り分けながら内外の境界を曖昧にし、さらにリビングとダイニングを緩やかに分節している。
主要エリアは、壁ではなく家具で仕切ることで空間を有効活用しつつ、主寝室と予備室の間の家具は可動式とし、将来のライフステージの変化にも柔軟に対応できる計画とした。グレーに染色したラワン合板の家具はあえて天井まで延ばさず、既存コンクリート梁との間に絶妙な隙間を確保することで、視界の抜けと心地よい緊張感を生み出した。
配線・ダクトスペースを兼ねた下り天井と土間の境界ラインには曲線を取り入れ、空間に緩やかな流動性を生み出した。また床と天井の境界ラインをあえてズラすことで、各スペースの領域性を保ちつつも、空間全体の「緩やかな連なり」を両立させている。さらに、白いクロスの下り天井、既存の梁、グレーの左官仕上げといった異なる要素を、微妙なズレとともに重ね合わせることで生まれた多層的な構成が、空間に豊かな奥行き感をもたらしている。
空間全体を通して「ズレと隙間」「素材の重なり」を散りばめることで、奥行きと変化のある住まいを目指した。

用途

共同住宅の住戸

所在地

大阪府大東市

竣工

202512

規模

76

区分

リノベーション

構造

RC

写真

河田弘樹