私自身、植物が好きで、自宅の屋上では庭木や果樹、茶花を育てており、室内にも多くの観葉植物を散りばめて暮らしています。事務所でも植物たちと共に過ごしていますが、こうした個人的な愛着を差し引いても、植物は建築にとってかけがえのない存在であると確信しています。
工事が大詰めを迎え、外構に緑が添えられた瞬間、風景は見違えるほどに変化し、建物に「生命」が宿ったような深い感動を覚えます。幾何学的な建築に対して、植物の有機的な形態や色彩が、生き生きとした美しいコントラストを与えてくれるからです。それはインテリアにおいても同様で、人工的になりがちな室内空間も、緑が置かれた瞬間に生き生きと息づきはじめ、内部と外部を繋ぐ心地よい開放感が生まれます。
森の中では風景に埋没してしまう木々も、都市の中では際立った鮮やかな緑のコントラストを生み出します。庭先の豊かな植栽から、空間を彩る一つの鉢植え、あるいは一輪挿しに至るまで。私たちは、緑と建築が互いに引き立て合い、豊かな関係性を織りなす空間を目指しています。